履歴書に「中退」と書くのは不利?理由はどう書けばいい?

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近年、さまざまな理由で中退を選択する人が増えていますが、中退者は既卒者に比べて就職活動で求められる内容が変わってきます。中退者の場合、履歴書の書き方から面接時の話し方まで、ひとつ間違うと悪印象につながってしまうので注意が必要です。
そこで今回の記事では、中退した場合の履歴書の正しい書き方、面接時に中退理由を説明する際にマイナス評価にならないコツ、また中退者が就職活動する上でのポイントについてご紹介していきます。

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中退したことを履歴書に書く理由

学歴を正確に伝える必要があるため

履歴書は「公的な文章」であるため、履歴書を記入する場合は偽りなく、正しい学歴を記載することが大切です。履歴書の学歴欄には、在籍した学校名と、「卒業」や「修了」などの修学区分を記載する部分があります。その学校を卒業していない場合は、「中退」と明記することになるでしょう。
もし、学歴を詐称して入社したのち中退の事実が発覚すれば、経歴詐称の懲戒処分となることもあり、最悪解雇される可能性があります。

中退の事実が採用に不利に働くとは限らないため

中退の有無にかかわらず、能力のある人を積極的に採用したいという会社は多いでしょう。面接の際には中退経験のある人物に対し、「なぜ中退を選んだのか」と質問を投げかけ、その回答の内容によっては中退のマイナスイメージをプラスに変えることもできます。誠実な人間性をアピールするために、中退という事実を隠すことなく正直に話すようにしましょう。

現在、中退の経歴を持つ人は珍しくなく、文部科学省の発表によると平成29年度の高校中退者は46,802人にのぼります。中退というと、それだけでマイナスイメージを持ち、就職で不利になりそうだと思い込む人が多いことも事実です。しかし企業側は、やる気のある人や前向きな人、優れた人間性を持つ人物を採用したいと考えています。そのため、自分が中退者であることに引け目を感じることなく、自信を持って面接に臨むことが大切です。

学歴があってもやる気や前向きさの感じられない人材と、中退であってもやる気や強い熱意を感じる人材、企業からすればどちらを採用したいと思うでしょうか。学歴よりも、人間性、前向きさ、熱意、正直さ、このような点こそ人材評価で特に重要となるポイントです。

≫大学中退者の履歴書の書き方|選考に影響を与えないためのポイント

中退した場合の履歴書の書き方

 中退した事実の書き方

履歴書では略語を使わないようにしましょう。中退の場合は「中途退学」と書くことで、より丁寧な印象を与えることが可能です。学歴欄の記入例としては、「○年○月 ○○県立○○高等学校 普通科 中途退学」「○年○月 ○○大学 ○○学部 入学」となり、年月や学校名、学部学科の後ろに「中途退学」と書きます。

中退理由を説明できる場合は、併せて記載したほうがよいでしょう。この場合、海外留学、進路変更など前向きな理由を記載することがポイントです。病気や経済的事情、家庭の事情など、やむを得ない理由の場合でも、明確に記載したほうがいいでしょう。ただし、留年などといったネガティブな理由で中退した場合は無理に書く必要はありません。中退理由を書く際は長々と書くのではなく、できるだけ簡潔にまとめることが望ましいです。

●高校中退後、「高認」「大検」に合格した場合の履歴書の書き方
高校中退後に、「高等学校卒業程度認定試験(高認)」「大学入学資格検定(大検)」に合格した人は、高校卒業と同程度の学力が認められます。この場合、履歴書の学歴欄には「○年○月 ○○高等学校 普通科 中途退学」のあとに、「○年○月 高等学校卒業程度認定試験合格」と記載するのが一般的です。

●大学中退後、別の大学や専門学校に入学したときの書き方
大学中退後、別の大学や専門学校に入学した人は、「○年○月 ○○大学 ○○学部 中途退学」のあとに、「○年○月 ○○専門学校 入学」「○年○月 ○○大学 ○○学部 入学」など、新たな学校に入学した旨を記載しましょう。

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面接で中退理由を説明するときの注意点

正直に話す

面接では嘘をつかず、すべて正直に話すことが大切です。採用担当者はその人物の人間性に注目しているので、たとえ中退の理由が後ろめたいものであっても、誠実に、正直に話すことで、その誠実な人柄が評価のポイントになるでしょう。嘘をついてしまうと深く質問されたときに嘘が発覚するおそれがあり、自分に対する印象は極めて悪くなってしまいます。

重要なことは、中退したことによって自分はどう変わったか、どんな反省をしたか、失敗から何を学んだか、新しい目標や挑戦したいことが生まれたかなどの前向きでポジティブな話をすることです。「中退したからこそ~を学ぶことができた」「自分を見つめ直す空白期間ができ、新しい目標が生まれた」など、前向きな理由であれば、それがマイナス評価につながることは少ないでしょう。話す内容によってはプラス評価になる可能性もあります。

中退の理由がやむを得ない場合は、マイナス評価になることはほとんどありません。例としては、「家族の介護が必要だった」「家庭の経済的な事情でバイトをしなければならなくなった」「健康上の理由で通えなくなった」などのケースが挙げられます。

端的に話す

いくら自分の思いを熱く語りたいからといっても、中退した理由や反省について長々と話すのは良い印象を持たれることはありません。端的かつ明確に、わかりやすく話すようにしましょう。長く話すと、かえってあざとく感じられたり、面接官に疑われたりするおそれがあります。

履歴書に中退の記載があると、面接時に「あなたはなぜ中退したのか」という質問を受けることが多いです。ここで明確に答えられないと、プラス評価を得るのは難しくなるでしょう。中退理由を面接官に聞かれる前に、面接の冒頭の自己紹介で自らあえて中退に触れてしまうのも一つの手です。面接前に自己紹介で語る内容を事前に決めておき、練習しておけば、口ごもることなくスムーズに語ることができるでしょう。

≫大学中退者が就職するには?就活に必要な心構えとおすすめの職種

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中退者が就職活動するときのポイント

中退をネガティブに捉えすぎない

中退をネガティブに捉え、後ろ向きになりすぎても良いことは何もありません。重要なことは、自分が中退したあとに、どう生きてきたかということです。中退していても、その後の歩みや経験、実績によって、人材として高く評価され、内定が出る可能性は十分にあります。

「別の職種に興味があり、中退して別の専門学校に通っていた」「海外留学の資金を貯めるためアルバイトをしていた」「学校で勉強するよりも、早く社会経験をしたほうが自分にとってより成長できると思った」など、前向きな理由であったり、中退後の社会経験をアピールしたりすることで、人材として高く評価してもらえる可能性が高まるでしょう。また、応募している会社への関心の高さや意欲、成長したいという姿勢をアピールすることで、さらに高い評価を得ることが可能です。

人材を募集する企業の考え方、社風はそれぞれ異なります。学歴や経歴を重要視しない企業の場合、その人の人間性、人物としての魅力、または保有スキル・資格など、中退という事実を加味せずに採用を検討するケースも多いです。また、そのような企業ほど、働き始めた後も中退が評価や出世に影響しない可能性が高いといえます。

また、選考に落ちる理由が学歴だけとは限りません。面接時に志望動機や自己PRがきちんと話せなければ本末転倒です。事前準備をしっかりとした上で、面接に挑むようにしましょう。そのため、中退をしていることについては、あまり心配しすぎないことをおすすめします。

就職活動に必要な準備を徹底して行う

履歴書の基本的な記載ルールはしっかり守り、逸脱しないように注意してください。履歴書の書き方が他の応募者と異なっている、ルールやマナーの面で欠陥があると、書類選考の時点でマイナス評価を受ける要因となってしまいます。

就職活動においては、自己分析を徹底的に行うことが大切です。自分の強みは何か、自分は何を目指しているのか、何が得意でどんなスキル・能力があるのか、その企業と自分は本当にマッチしているか。このような部分を分析し、しっかりと語れる準備をしたうえで就職活動に臨むようにしましょう。

同時に、応募する企業についても積極的に研究しておくことがおすすめです。人材採用において企業が重要視していることのひとつに「応募企業への熱意」が挙げられます。そのため、必ず面接時には「なぜあなたこの企業を志望したのか?」という質問を受けるでしょう。そこでうまく答えられなければ、「就職できるならどの会社でもよかったのだな」という印象を持たれてしまう可能性があります。「どうしてもこの会社に入りたかった」という熱意を伝えられるためにも、応募企業の事前研究は大切です。

自己分析、企業研究が整っても、面接そのものの流れを把握していないと、うまく答えられずに失敗してしまうおそれがあります。どんな立ち居振る舞いをしなければならないか、言葉遣いは適切か、効果的にアピールするにはどうすればいいのかということは一人で勉強・実践するのはなかなか大変です。面接対策を万全にしたい、面接の基本的な流れやコツを掴みたいという人は、面接対策のサポートを行っている就職エージェントを利用してみるのもよいでしょう。

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中退がプラス要素になったことをアピールしよう

自身が中退の経験があるからといって、後ろ向きになる必要は全くありません。むしろ、中退を経験しているということそのものを「強み」にして、自信を持って就活に臨みましょう。
中退によって新しい目標を見つけることができた、欠点や弱さを改善することができた、社会経験を積んでスキルを獲得できた、など中退がプラス要素になったことを積極的にアピールすれば、面接でも不利にはなることはありません。
面接において最も見られる部分は、人間性やその人物の生き方そのものであるということを理解したうえで、アピールポイントや伝えたいことをしっかりと準備して臨むようにしましょう。

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